円地文子の小説を元にした1965年の映画「結婚相談」を観ました。当時大人気だった芦川いづみが婚期を逸し焦る30歳の主人公を演じた異色作です。
30歳になる鶴川島子(芦川いづみ)は、友人の結婚であせりが生じ、新聞広告でみつけた戸野辺力結婚相談所を訪ねます。果樹園を経営する初老の男・日高を紹介された島子は、父親のような優しさと包容力を感じ、夜を共にしてしまいますが、数日後日高に妻子があることを聞かされます。結婚相談所が狂言見合用の役者を使い相談者をカモにして金儲けをしていることを知った島子は、ヤケになり戸野辺力のいいなりにコール・ガールとして働くことになってしまいます…。
公金横領犯高村(高橋昌也)との関係あたりから、一種異様な世界になっていきます。女所長戸野辺力(沢村貞子)の笑い声、狂人秋宏の母、鎌田夫人(細川ちか子)の魔性感、そしてエンディングのカメラワークと音楽、実験的とも違うホラーやサスペンスの匂いまでするなんとも言えない不思議な映画でした。
YouTubeの映画紹介ページがなくなったので芦川いづみの魅力を
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