17世紀にオランダの歴史学者モンタヌスが描いた『日本誌』の挿絵が堪能できる「おかしなジパング図版帖」という本を紹介します。
当時の文献をもとに想像を巡らせ描かれた”日本”は、まさに荒唐無稽で戦慄の走る世界です。それでも、まったく日本とは違うか、というとそうでもなく、”あゝこれは千手観音を頭の中で構成して描いてるんだな〜”、となんとなくわかるのですが、全体的に当時日本より交易があったインドや東南アジアの絵や像の影響下にあり、暑い絵になっていて日本の風情は微塵もありません。そして何か妙に陰鬱さが滲み出ています。当時のヨーロッパ人にとっては、これが日本だったのでしょう。とにかく奇妙で奇形なジパングが満載です。
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