1926年(大正15年)に公開された、日本初のアヴァンギャルド映画「狂つた一頁」を観ました。監督衣笠貞之助が横光利一や川端康成などの新感覚派の作家と結成した、新感覚派映画聯盟の第1回作品と言われています。
元船員の男は、精神に異常をきたした妻を見守るため、妻が入院している精神病院に小間使いとして働いています。ある日、娘が結婚の報告に病院を訪れますが、恋人に母が狂人であることを知られたくない娘の気持ちを知った男は、妻を病院から逃がそうとします。しかし男は次第に錯乱し、次々と幻想を見るようになります…。
ドイツの有名なアヴァンギャルド映画「カリガリ博士(1920年)」に触発された、大正モダニズム時代の斬新で前衛的な作品です。難解でちょっと怖い映画ですが、100年近く前の自由な風が流れていた大正時代の凄さがわかる映画でもあります。
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