美しい歴史の街並

2021-07-24

本紹介


遺したい日本の風景〈9〉歴史の街並

普通の田舎町が何百年前と変わらない自然と調和した風景を残すヨーロッパと違い、プレハブ住宅とコンクリート護岸、ブルーシートに鉄塔が入り込む風景になってしまった日本は、残念ながら観光目的でしか歴史ある街並を残せません…。

光村推古書院「遺したい日本の風景9 歴史の街並」は、そんなわずかに残った日本の街並を美しい写真で紹介しています。どれも魅力的な景観ですが、やはりというべきか多くが関東以西の街並です。Googleストリートビューで日本中を散策する趣味があるのですが、ランダムに幹線道路のない山奥の旧街道集落を見ると、圧倒的に西日本・九州の方に風情が残っているのがわかります。木橋や石橋が多く残っているのも西日本です。期待した東北は、遠野物語のような景観はほぼなくプレハブ住宅か水色トタン屋根の集落に変貌しています。鉄橋を真っ赤やモスグリーンに塗ってしまうのも東・北日本に多い特徴です。それでも銀山温泉や大内宿など関東以北にも魅惑的で美しい街並は残っています。100年後もその姿が生き続けることを願います。


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横浜在住グラフィックデザイン・イラストレーター。詳細はHP「+ELPH+」のProfileに記載。

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