セルビアのローカル鉄道を舞台に、運転士父子の親子愛をブラックユーモアで描く映画「鉄道運転士の花束」を観ました。
定年間近の鉄道運転士イリヤは、電車事故で28人を殺してしまった記録の持ち主。養子の息子シーマは、義父の仕事を継ぎましたが、いつか人を殺してしまうかもしれない緊張感に耐えられなくなります。誰もが乗り越えなければならない人身事故を恐れすぎる息子を助けるため、イリヤは自殺志願者を探し、飛び降りるかわりに電車に轢かれてほしいと無茶な交渉を始めます…。
今後必ず経験しなければならない事故に怯え、精神的に追い詰められる前に事故体験させてしまおうとする父の気持ち…、ストーリーだけ読むと、重苦しくハードな映画のように感じますが、なにかのんびりとしたコミカルな世界で、日本とは別世界といっていいセルビアの風景と相まってノスタルジックすら感じる何とも言えない味のある作品になっています。
0 件のコメント:
コメントを投稿